最終督促の通知書を受け取り、任意売却

問い詰める

最終督促という書類

住宅ローンの支払いが滞るようになると、「ローン返済のお願い」や「入金のお願い」といった書類が、金融機関より届きます。

その後、滞納状態が6ヶ月継続しますと、住宅金融支援機構の場合、期限の利益の喪失予告を伝える「最終督促」の書類が送られてくることになります。

通常、「最終督促」と謳った書類には、「競売等の法的回収措置を執りますのでご承知おきください。」といった文言が付されていることが多いです。

以下、参考画像です。

住宅金融支援機構の最終督促

このような文言は、基本的には、債務者からの連絡や前向きな行動を促すためのものでありますので、債権者は、すぐさま競売申立手続きに入らないのが実際です。

したがって、最終督促を受けても、任意売却ができなるということではなく、「任意売却ができない!」というご心配は不要です。

逆に、最終督促の書類を受け取らないと、任意売却の流れ上、手続きが進められないのが実情です。

最終督促の通知を見て仰天し、任意売却を決意したEさん

勤め先を解雇されたことで、ローンの支払が難しくなったEさん

新築マンションを3500万円で購入したEさん。

購入して、10年ほどは、ごく普通にローンを支払ってこれました。

しかし、リーマン・ショック後の景気悪化によって、勤め先の会社は業績悪化。その影響を受け、まもなくKさんは、解雇されてしまったのでした。

共働きだった奥様も、体調不良で、パートを辞めてしまうい、結果、住宅ローンが支払えない状態になってしまったのです。

ローン返済ができずに、引け目を感じ、どうにもならないと否定的に捉えていたEさん。

銀行から送られてくる「口座未入金のお知らせ」の通知を受け取って見ても、怖さも相まって、特に何もすることはありませんでした。

期限の利益の喪失予告を伝える「最終督促」を受け取って…

住宅ローンの滞納が5ヶ月ほど経た段階で、Eさんは、住宅金融支援機構から期限の利益の喪失予告を伝える「最終督促」の書類を受け取ります。

さすがに、これには、驚いたEさん。

真面目な性格だったがゆえに、返済できないことに対し、大変申し訳ないと思う気持ちがあったのです。

そんなEさんでしたので、受け取った書類に「競売等の法的回収措置」という言葉を見て、慌てふためき、仰天をされてしまったのです。

すぐさま、窓口の銀行に連絡をします。

ところが、あいにく銀行担当者より、「滞納分を一括して返済してもらわない限り、手続きは止められません。任意売却か競売かのいずれかによって、売却を…。」と言われてしまったのです。

生活することで精一杯のEさんにとっては、滞納分の一括返済は、事実上困難でした。

競売との比較で、任意売却を選択されたEさん

銀行に相談をすることで、初めて「任意売却」という方法を知ったEさん。

競売での手続きを、極力避けたかったために、任意売却での売却を検討し始め、早速、任意売却の専門会社に相談をされました。

Eさんは、任意売却の相談時に、任意売却のメリット・デメリット、そして、競売でのメリット・デメリットを伝えられ、そのうえ、改めて、両者を比較検討し、心理的な負担が少ない、任意売却を選択されたのです。

任意売却においては、引っ越し費用が捻出できるメリットも、Eさんが任意売却で進めたいと強く思った理由の一つでした。

任意売却の売却活動と引っ越し費用

迅速に、売却の依頼をし、住宅金融支援機構に対して任意売却に関する申出をおこなったことで、とりあえず、競売の手続きは避けられました。

その後、任意売却の活動は、程なくして開始されることとなりました。

なお、住宅金融支援機構から指示された売出開始金額は、やや高め。

ただ、債権者からの引っ越し費用だけでは、難しかったので、引っ越し費用を貯める観点からも、それは、逆にEさんにとっては、良いこととなりました。

その後のEさん

売却活動を開始し、6ヶ月ほど経た段階で、何とか無事に購入希望者が現れて、その後間もなくして、売買契約となりました。

当初の打ち合わせどおりに、売却活動を行なっている間に、引越費用も貯められ、また、再就職もできましたので、無事に、お引越しをすることが可能となりました。

(参考:『引っ越し費用がなく、どうしたらよいでしょうか?【後編】』)

Eさんの場合、残った債務が約800万円でしたが、幸いにも、生活収支の事情を理解してもらうことができましたので、毎月5000円ずつの分割弁済に係る申入をすることで、債権者から了承をもらうこともできました。

まとめ

期限の利益の喪失予告を伝える「最終督促」の書類が送られてきても、特に慌てることはありません。

Eさんのように、きちんと銀行などの窓口に問い合わせをすれば、競売ではない対処方法(任意売却)を教えて貰えることがほとんどですので。

しかし、予期せぬ事柄に、特に、「最終督促」や「法的手続き」といった文言を見てしまうと、慌てふためいてしまう方が多いのが、また実情です。

したがって、要らぬ不安が避けるためにも、住宅ローンの支払が難しくなった段階にて、銀行や各種相談窓口に相談をするのがオススメです。

もちろん、任意売却の会社に相談をするのも良き方法の一つです。その際には、担当者が『強引な手法で任意売却を促していないかを確認』や『多額の引っ越し代をちらつかせていないか?』して、任意売却を検討することが重要です。

住宅金融支援機構の場合、引っ越し費用として確保できる金額には上限がありますので、注意してください。

参考:『任意売却にあたって、費用はどれくらいかかりますか?

客観的かつ冷静な判断ができる第三者に相談をして、ぜひ不安のない大きな一歩を歩みましょう。

補足

なお、期限の利益の喪失予告といった「最終督促」を伝える書類は、住宅金融支援機構によく見られるものです。他の金融機関では、ない場合もありますので、ご了承ください。

また、こうした書類(期限の利益の喪失予告といった「最終督促」を伝える書類)は、任意売却を勧める上でも、基本的には、債権回収に関わる手続き上、債権者が送る書類です。

よって、任意売却を選択すれば、送られてこないというわけではないことに、ご注意いただければと思います。