多額の引っ越し代をちらつかせていないか?

多額の引っ越し代をちらつかせていないか?

任意売却を決断される債務者の方の多くが、引っ越し代の確保を希望されます。

皆さん、引っ越し代すらないのが現状なのですね。

ローンの支払いが苦しいからこそ、支払いを止めるわけでありまして、引っ越し代に相当するお金があるのでしたら、皆さん、ローンの支払いに充当していたはずです。

この点、債務者の苦しい心理状況や資金繰りを利用して、多額の引っ越し代が渡せることをちらつかせ、巧みに任意売却へと促し、売却後において、いろいろな屁理屈をついて、手のひらを返すように、引っ越し代自体を渡さない悪徳業者も存在します。

  • 「100万円の引越代をプレゼントします!」
  • 「任意売却の媒介を依頼した際に、引っ越し費用を差し上げます!」
  • 「独自の交渉ノウハウで、数百万円の現金を渡せます!」

…などなど、です。

ちなみに、まともな任意売却の会社であれば、こんなこと、絶対に言いませんので…。

多額の引っ越し費用が現実にできるか?

任意売却の実際の現場では、債権者交渉で捻出できる引っ越し代については、概ね数十万円程度が一般的です。一方で、ここ最近、引っ越し代の捻出をまったく認めない債権者も実は、増えつつあります。(『引っ越し費用がなく、どうしたらよいでしょうか?【前編】』も参考にどうぞ。)

このような現実の中、ありえない高額の引っ越し代の金額をちらつかせることは、任意売却の現場を知らないどころか、それをエサにして、任意売却の依頼を促す悪徳業者でありましょう。

仮に、その金額が捻出できたとしても、まっとうな不動産取引から、確保されたものではないことは断定できます。

そもそも、引っ越し費用をはるかに上回る、100万円の現金があれば、ローンの返済に充てるのが本来の筋でしょう。多額の現金があるにもかかわらず、それをもってして返済しないのなら、ある意味、債権者を騙しているということに他なりません。

また、任意売却が完了しない前の段階から、引っ越し代が捻出できるかどうか、また、その金額が確定しているかなんて、絶対、言えません。

引っ越し費用の確保

任意売却に際しては、新しい居住先に引っ越すためには、それなりの現金が必要となるのは確かです。

しかし、引っ越しのためのお金は、本来自分自身で捻出するのが、正しいやり方です。(『引っ越し費用がなく、どうしたらよいでしょうか?【後編】』も参考にどうぞ。)

もちろん、任意売却を扱う不動産会社に期待を寄せることも大変よくわかりますが、住宅金融支援機構のように、次第に引っ越し代を認めなくなりつつあるような債権者が増えつつある中では、ますます、そうした方法が重要を帯びてきます。

まとめ

ローンの支払いが苦しいと、冷静になれず、判断がつきにくいでしょう。

しかし、そのような中でも、できうる限り冷静な判断をもってして、多額の引っ越し代にちらつかされないよう、また、不動産会社の巧みなセールストークに騙されないよう、ご注意いただければと存じます。

任意売却には、メリットデメリットが存在し、当然ながら、任意売却ができることには限界があります。そして、自ずと、任意売却の会社にも、やれることには限界がありうるのもまた確かな事実です。

任意売却の専門会社であれば、相談者のために、債権者交渉の中から、引っ越し代の捻出しようと努力するはずです。しかし、任意売却の豊富な知識・実戦経験をもってしても、確実に引越代が確保できる保証はないのです。

逆に、任意売却の中から、自由にお金を渡せるとしたら、訴訟沙汰になってもおかしくないです。

任意売却にあたっては、引っ越し費用がどのような形で確保されるのかを、きちんと確認をしていただければと存じます。

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