バブル期に購入した投資マンションを任意売却

バブル経済崩壊と任意売却

バブル経済が崩壊し、はや20年以上。

バブル期に不動産投資などに貸し付けられた借入金の多くは、実態のないものに対して貸し付けられたため、その大半が焦げ付き、不良債権となり、片付けられていきました。

今では、そのほとんどが不良債権として処理されたため、金融機関側の認識としては、”一定の手続きが終わった”…というのが実情です。

しかし、金融機関側の不良債権処理が終わったとしても、それはあくまで焦げ付いた債権が処理されただけのことです。

バブル期に貸し付けられた借入金の類が、すべてなくなったというわけではありません。

相対的な数は少ないものの、バブル期に借り入れた多額の借入金にて、20年超の時間を経て、任意売却をされる方も、実は、まだいらっしゃいます。

バブル期に投資ワンルームマンションを購入したOさん

都内で開業する歯科医のOさん

Oさんは、都内で開業する歯科医。

バブル期に、都内にある投資マンションを複数購入しました。

港区にあるワンルームマンションも、そのうちの一つ。

バブル絶頂期に、広さわずか20㎡弱のワンルームマンションを、約5000万円で購入したのでした。

当時の投資マンションは、キャピタルゲイン(不動産の値上がり益)と節税が謡い文句。

Oさんも、そうした点に魅力を感じ、利回りは数%とわずかながらも、不動産営業マンの口車に乗せられ、購入を決意したのでありました。

バブル崩壊後と不動産価格の下落

ところが、購入後まもなくして、バブル経済が崩壊。

その後、投資マンションの価格は、アレヨアレヨと下落を続けていくこととなったのです。

ただ、そうはありながらも、Oさんの場合、歯科医という職種上、それなりに収入が得られていましたので、家賃が下がり、持ち出しとなる費用が増えても、何とか支払いを続けてくことはできたのでした。

幸い、都内にあるワンルームマンションでしたので、家賃を下げれば、すぐに入居者が埋まる状況であり、Oさん自身、それほど、気にはとめていなかったのです。

仕事の競争激化の末、ローン返済が困難に…

しかし、そんなOさんも、昨今では、同業他社である歯科医の独立開業の乱立により、収入は大きく激減してしまう状況に…。

バブル経済が崩壊しても、特段、大きな影響を受けなかったOさん。さすがに、同業の競争激化による収入減までには、打ち勝てませんでした。

従業員を減らし、コスト削減に努める中、バブル期に借りたローン返済がさらに重荷となり、ますます収支が逼迫していくようになっていきました。

その後も、まもなくして、ローン返済が止まり、任意売却を検討するようになったのです。

任意売却の活動とOさんのその後

売却依頼後、早速、売却活動が開始されました。

当初、5000万円で購入した投資ワンルームマンションも、バブル経済が崩壊して、20年たった段階では、その売出価格は、なんと、800万円という金額。

港区にあるとはいえ、築年数も、相当程度たったワンルームマンションでしたので、売却活動は苦戦。

売却活動開始から、約半年過ぎた頃、ようやく指値が入っての購入申込となりました。

状況を理解してくれた債権者が、快く応諾してくれたおかげもあり、無事に任意売却が完了されました。

その後、Oさんは、他の物件もあわせて、任意売却されることになり、仕事の立場上、破産を望んでいなかったこともあり、残った債務の交渉を債権者と行い、任意で話を進めていくこととなりました。

まとめ

冒頭述べましたように、Oさんのようなケースは、今では、任意売却の相対的な数では、かなり少ないです。

なお、Oさんの場合、バブル経済が崩壊しても、返済が続けられたのは、それなりの収入があったからに他なりません。

しかし、それも、同業の競争激化により、収入減となってしまい、限界になってしまったのでした。

不良債権として含まれず、真面目に返済をしてこられた方々が、潜在的にはまだいらっしゃいます。

20年という時間が過ぎても、その事実を改めて認識する必要があるのかとは思います。

バブル経済の影響が、本当の意味で終わったといえるためには、もうあと十数年必要とされるのかもしれません。

補足

現在の投資マンション販売における謳い文句は、バブル経済におけるキャピタル・ゲイン狙いとはうって異なり、将来の年金として、インカム(賃貸収入)を目的として販売されています。

参考:『投資用マンションを購入して任意売却

時代は変わっても、事業の本質は変わりません。事業である不動産投資を行う場合には、営業マンの謡い文句に踊らされることなく、見極める必要があります。

投資マンションで痛い目にあうのは、バブルの頃の話…と思っていますと、それこそ、自分自身が痛い目にあうことになります。

参考:『ワンルームマンション投資に失敗して任意売却

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