任意売却と税金の滞納

任意売却をされる方の中には、税金の滞納がある方も、少なからず、いらっしゃいます。

税金の滞納に対する意識

税金を滞納することなく、住宅ローンの支払いが滞ってしまう方は、恐らく、「税金だけは、きちんと払わなくてはいけない。」という意識が、とても強い方だど思います。

一方で、住宅ローンの滞納にあわせて、税金の滞納もされる方の中には…

  • 「税金を滞納しても、何も起きないだろう…。」
  • 「商工ローンのような、厳しい督促はないだろう。」
  • 「役所なんだから、多目に見てくれるのでは?」
  • 「ローンの滞納はまずいけども、税金の滞納は何とかなるでしょ?」

という考えの方も、若干ながら、いらっしゃいます。

一応、誤解がないように申し上げておきますと、別に、納税に対する意識が低いということを言っているのではありません。

皆さん、「払いたくても払えない!」というのは、すべての方に共通する事柄です。

そのことは、わかりすぎるくらい、当方、十分承知いたしております。

税金の滞納は逃れられない現実

上記のような滞納に関する意識の違いは、最終的に、任意売却の実務においては、「差押」という形で大きく現れてくることになります。

一般に、民間金融機関の場合、つまり、ローンの滞納に関する差押であれば、裁判所を通じて、訴訟手続きに則り、債務名義をとらなければ、差押をすることはできません。

しかし、役所の場合は、あいにく、そうした手続きは、不要です。少しでも、滞納すれば、法律的には、差押が可能なのです。

とどのつまり、これは、住宅ローンを滞納するよりも、税金滞納のほうが、ペナルティが厳しいということに他なりません。

裁判所を通さなくても、すぐに差押ができる権力の点においては、民間金融機関よりも、厳しい対応がなされるといっても過言ではないのです。

優先順位からみた支払

この点、「税金が払えなくなったら、自己破産をすれば良いのでは?」と考える方もいらっしゃるのですが、残念ながら、世の中そんなに甘くはありません。

自己破産をしても、税金まで、免除されることはないのです。

日本の最高法規である憲法では、第30条で、「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」と定めており、租税債権優先主義の考えから、破産法では、租税等の請求権が非免責債権と規定しています。

税金は、他の借入金と比べると、免れることができない厳しい義務であり、債務なのです。

したがって、優先順位を考えれば、納税を優先すべきなのは、自ずと明らかであります。

税金を支払わずして、住宅ローンの支払を優先させる根拠はないことが、お分かりいただけますでしょうか?

参考:『任意売却にあたって、滞納した固定資産税は?

まとめ

任意売却にあたっては、住宅ローンの滞納よりも、税金の滞納を極力避けるよう、まず努めるべきです。

もちろん、ないところから、払えない事実は、住宅ローンであっても、税金であっても変わりません。

しかし、民間金融機関の借入金(住宅ローン等)のように、将来的に、債務免除ができるものとは異なり、税金は免除されることは原則ありません。(※時効はありますが…。)

後々の負担を先延ばしにしないためにも、任意売却にあたっては、まず、税金の納付を優先的にお考えいただくことをお勧めいたします。

ちなみに、税金の滞納によって、差押が入り、差押解除にあたって調整ができませんと、任意売却ができなくなることもありえます。

参考:『任意売却ができない場合とは?

任意売却にあたっては、何より、税金の差押がなければ、手続きは進みやすいのは間違いのないことですのでね…。

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